保育園見学の1園目。案内がひととおり終わって、最後にこう聞かれました。
「何かご質問はありますか?」
……何も出てきませんでした。
頭が真っ白になって、「大丈夫です」と答えて終わり。案内されるまま見て、何も聞かずに帰ってきました。
そこから6園まわるうちに、質問のリストができました。この記事では、そのまま口に出して使える形でまとめます。
なぜ、何も聞けなかったのか
理由は単純で、そもそも保育園のことを何も知らなかったからです。
何が園によって違うのか。何が当たり前で、何が特別なのか。比べる軸を持っていないと、疑問は生まれません。
だから1園目は、「知らないことすら、知らない」状態でした。
これは誰でも通る道だと思います。1園目で何も聞けなくても、落ち込む必要はありません。
質問は、この5つの方法で集めました
- ネットで「保育園見学 質問」と調べてリストを作った
- すでに子どもがいる友人や親戚に聞いた
- 夫婦で話して、気になることを出し合った
- 市の資料を読んで、分からない部分を書き出した
- 他の見学者が質問していることを参考にした
この中で、いちばん効いたのが最後の2つです。
市の資料の「分からない部分」が質問になる
自治体が配る入所案内のしおりには、制度の説明がずらっと並んでいます。読んでいて引っかかったところが、そのまま質問になりました。
「この制度、この園ではどう運用されているんだろう」——そう思ったら、そこが聞くべきポイントです。
他の見学者の質問は、最高の教材
これはグループ見学のときだけ使える方法です。
公立など規模の大きい園では、見学日が指定されていて、何組かまとめて案内されることがあります。
そこで、他の保護者が何を質問するかを聞いているだけで、自分に足りない視点が分かります。
「そんなことまで聞くのか」と驚くこともありました。上の子がすでに保育園に通っている保護者は、質問がまったく違います。
- 父母会(保護者会)はありますか?
- 親が参加しなければいけない行事は、どれくらいありますか?
- 連絡手段は何ですか?
共通しているのは、園の中身ではなく「親がやること」を確認しているという点です。
初めての保活だと、どうしても「子どもがどう過ごすか」ばかり気になります。でも経験者は、それは通ってみないと分からないと知っている。だから、事前に確認して意味のあること——つまり親側の負担を聞くんです。
これは、私がひとりで考えていたら出てこなかった視点でした。メモして、次の園で自分も聞きました。
グループ見学は、質問を考えなくていい場ではなく、質問を仕入れる場でした。
そのまま使える質問リスト
実際に使っていた質問を、場面ごとに並べます。この記事を開いたまま持っていって、読み上げてもらって構いません。
① 毎日のこと(いちばん差が出る)
- 「おむつは持ち込みですか? 使用済みのものは持ち帰りになりますか?」
- 「おしりふきは、持参と園のもの、どちらになりますか?」
- 「お布団はリースがありますか? 持ち帰りの頻度はどれくらいですか?」
- 「毎日持っていくものを教えてください」
- 「連絡帳は紙ですか、アプリですか?」
- 「欠席の連絡は、電話とアプリのどちらですか?」
地味に見えますが、入園後ずっと続く負担です。パンフレットには書かれていないことが多いので、聞かないと分かりません。
② 子どもの過ごし方
- 「園庭がない場合、お散歩はどこへ行かれますか?」
- 「1日の流れを教えてください」
- 「この園ならではの、大切にされている方針はありますか?」
- 「0歳児クラスは、何人を何人の先生で見ていますか?」
- 「給食やアレルギーの対応はどうなっていますか?」
「どこへ散歩に行くか」は、聞いてよかった質問のひとつです。行き先を聞くと、その園の子どもがどんな環境で過ごしているかが具体的に見えてきます。
③ 保護者の負担(ここが聞きにくい)
- 「年間の行事には、どんなものがありますか?」
- 「父母会(保護者会)はありますか? 役員などはありますか?」
- 「保護者が参加したり、お手伝いしたりすることはありますか?」
- 「平日に保護者が園に行く機会はどれくらいありますか?」
- 「写真の撮影や販売はありますか?」
- 「延長保育の時間と、利用の手続きを教えてください」
「写真撮影や販売はありますか」は、自分では思いつかなかった質問です。友人から教わりました。
行事のたびに写真が販売される園もあれば、ほとんどない園もあります。共働きで平日に行けるかどうかにも関わってきます。
④ 安全のこと
- 「地震や津波のとき、避難先はどちらになりますか?」
- 「0歳の子たちは、どうやって避難させるのですか?」
- 「避難訓練はどれくらいの頻度でされていますか?」
- 「保護者への連絡と、引き取りの流れを教えてください」
- 「体調を崩したとき、どのタイミングで連絡がきますか?」
海や川が近い地域なら、避難のことは必ず聞いておきたいところです。不安をあおるためではなく、預ける時間が長いからこそ、知っておくと安心できます。
聞いてよかった質問、5つ
たくさん並べましたが、時間が限られているなら、この5つだけでもと思います。
- 園庭がないなら、どこに散歩に行くか
- 行事は何があるか
- 災害時の対応
- 保護者は、どんなことをするのか
- 写真の撮影や販売はあるか
共通しているのは、どれも「入園してからの生活」に直結する質問だということです。
設備や方針は、見れば分かります。パンフレットにも書いてあります。でも「自分たちの毎日がどうなるか」は、聞かないと絶対に分かりません。
聞きにくいことを、どう聞くか
保護者の負担や、先生のことは、少し聞きにくいものです。
私が意識していたのは、「園を評価する聞き方」ではなく「自分の生活を確認する聞き方」にすることでした。
- ❌「保護者の負担は重いですか?」
⭕️「共働きなのですが、平日に園に行く機会はどれくらいありますか?」 - ❌「先生はすぐ辞めますか?」
⭕️「担任の先生は、何年か続けて見てくださることが多いですか?」 - ❌「持ち物が多くて大変じゃないですか?」
⭕️「入園までに準備するものを教えていただけますか?」
主語を「園」ではなく「自分たち」にする。これだけで、ずいぶん聞きやすくなります。
相手を試すような質問にはしない。あくまで「通うことになったら、どうなるかを知りたい」という姿勢で聞けば、たいていのことは丁寧に答えてもらえました。
まとめ:質問は、1園目からできなくていい
もう一度書きますが、私は1園目で何も聞けませんでした。
でも、それでよかったと思っています。1園目は「何が分からないのかを知る場」だったからです。
帰ってから「あれ、どうなんだろう」と思ったことが、2園目の質問になりました。それを繰り返して、リストができていきました。
とはいえ、最初からこのリストを持っていれば、1園目からもっと得るものがあったはずです。だからこうして残しておきます。
これから見学に行く方は、この記事を開いたまま持っていってください。全部聞く必要はありません。気になるものだけで十分です。
※園の運営や制度は、自治体・園によって異なります。詳しいことは、お住まいの市区町村や各園にご確認ください。


