育休を取ろうか迷っている人が、いちばん不安に思うこと。
それは、お金だと思います。
「育児休業給付金があるから大丈夫」——たしかに制度はあります。ただ、私が実際に育休に入って知ったのは、その給付金は、すぐには振り込まれないということでした。
ここを知らずに育休に入ると、けっこう焦ります。この記事では、給付金が入るまでの期間をどう乗り切るか、そして育休前に何を計算しておけばいいかを、実際にやったことベースで書きます。
育児休業給付金は、すぐには入りません
まず、いちばん大事なところから。
育児休業給付金は、2ヶ月分をまとめて後払いで支給されるのが基本です。そのうえで申請や審査の期間があるため、初回の入金は、育休開始から3〜4ヶ月後になるのが一般的とされています。
つまり、こういうことです。
- 給料は止まる(または大きく減る)
- でも給付金はまだ入らない
- その状態が3〜4ヶ月続く
私も「育休に入れば、翌月あたりから給付金が入ってくるんだろう」と、なんとなく思っていました。実際はまったく違います。
ちなみに、わが家の場合は手続きは会社がやってくれました。自分でハローワークに行く必要はありませんでしたが、ここは勤務先によって違うはずなので、早めに確認しておくことをおすすめします。
支給額の計算方法や支給のタイミング、申請の手順は、制度改正や個々の状況によって変わります。この記事は2026年時点の私自身のケースです。正確な内容は、ハローワークインターネットサービスや勤務先の担当窓口で必ず確認してください。
わが家は「貯金を取り崩す」で乗り切っています
では、その3〜4ヶ月をどうしているか。
答えはシンプルで、貯金を取り崩しています。
身も蓋もない話ですが、これしかありません。給付金が入らない以上、どこかから持ってくるしかない。
ただ、私たちはこれを「想定内」として受け止めています。毎月の残高が減っていくのを見ても、焦りはありません。
理由は一つで、育休に入る前に、いくら必要かを計算してあったからです。
育休前にやった3つのこと
実際にやった手順を書きます。特別なことはしていません。
- ① 家計簿アプリで、毎月の支出を把握する
- ② 赤ちゃんが生まれた場合の費用を調べて、上乗せする
- ③ スプレッドシートで、必要な貯金額を逆算する
① 家計簿アプリで、毎月の支出を把握する
わが家はマネーフォワードを使っています。
ここがすべての土台です。今いくら使っているか分からない状態では、いくら必要かも計算できません。
大事なのは、育休を意識する前から続けていたことだと思っています。急に「来月から記録しよう」では、季節ごとの出費や年払いのものが見えてきません。
② 赤ちゃんが生まれた場合の費用を上乗せする
今の支出が分かったら、次は「子どもが増えたらいくら増えるか」を調べました。
おむつ、ミルク、衣類、消耗品——ひとつずつ概算を調べて、毎月の支出見積もりに足していきます。ここは正確でなくて構いません。多めに見積もっておけば、あとで困りません。
③ スプレッドシートで逆算する
最後に、スプレッドシートで計算しました。
毎月の支出見積もりに対して、収入がどうなるか。給付金が入るまで何ヶ月か。その間に貯金がどれだけ減るか。元々の貯金額は分かっているので、あとは引き算です。
結果として、わが家は6ヶ月分の生活費を確保した状態で育休に入りました。
なぜ3〜4ヶ月ではなく6ヶ月かというと、想定外は必ず起きるからです。そして実際、起きました。
それでも、計算から漏れていたもの
ここからが、この記事でいちばん伝えたいところです。
わが家は毎月10日前後に、夫婦で前月の家計簿を振り返るようにしています。その振り返りで、想定より出費が多かったことが分かりました。
入院費の請求が、2回に分かれた
まず一つ目。妻と赤ちゃんの入院費が、月をまたいだために2回に分かれて請求されました。
7月末に出産したので、7月分と8月分。それが月初にまとめてやってきます。1回で終わると思っていたものが2回来ると、その月の家計簿はそれなりに膨らみます。
ただし、これ自体は出産育児一時金でカバーできました。驚きはしましたが、想定の範囲内です。
本当の見落としは、その後にあった
問題はここです。
退院後、妻と赤ちゃんは産後ケア施設を利用しました。産後の体を休めて、赤ちゃんのお世話を支えてもらうための施設です。これ自体は本当に利用してよかったのですが——
この利用料は自費でした。そして、計算に入れるのを完全に忘れていました。
振り返ると、原因ははっきりしています。私が調べていたのは「出産にかかるお金」だけだったんです。
出産費用、入院費、一時金でいくら戻るか。そこは念入りに調べました。でも「出産のあとに続く費用」という視点が、すっぽり抜けていました。
- 産後ケア施設・ショートステイ・デイケアの利用料(自治体の補助があっても自己負担は発生する)
- 産後の通院やケアにかかる費用
- お宮参り・内祝いなど、行事に関わる出費
- 想定外に必要になった育児グッズ
どれも「言われてみれば当たり前」のものばかりです。でも、出産前の私の頭の中には一つも入っていませんでした。
結論:余裕を持たせておいたから、慌てずに済んだ
計算漏れがあったにもかかわらず、わが家は今のところ問題なく回っています。
理由は一つだけです。3〜4ヶ月ではなく、6ヶ月分の余裕を持たせておいたから。
あのとき「給付金が入るまでの4ヶ月分あればいいだろう」とギリギリで計算していたら、産後ケア施設の費用が出てきた時点で、かなり焦っていたと思います。
だから、これから育休を取る人に伝えたいことは、この一つに尽きます。
必要な金額を計算したら、そこに余裕を足しておいてください。
どれだけ丁寧に調べても、初めての出産・育児で「全部を想定する」のは無理です。私も6ヶ月分を用意して、それでも見落としがありました。
逆に言えば、余裕さえあれば、想定外が起きても「まあ、想定内」で済ませられます。育休は、心に余裕がないと意味がありません。お金の心配をしながらの育児は、本当にしんどいはずです。
まずは家計簿アプリで、今の支出を把握するところから。そこさえできれば、あとは引き算です。


